畳の種類や特徴について解説!理想の和の空間を実現する和室リフォームのポイント

和室をリフォームするに伴い、畳をどうすべきか悩んでいる方もいらっしゃるのではないでしょうか。畳はデザイン、使われる素材、サイズなどによって多くのバリエーションがあり、それぞれに異なる特徴があります。また、リフォーム方法も3種類あります。

 

この記事では、デザイン・畳表の素材・サイズ・畳床・リフォーム方法の5つの点から、種類ごとの特徴を解説します。和室リフォームでの畳選びにおけるポイントもご紹介しますので、ぜひ理想の和空間を実現するための参考にしてください。

 

【畳のデザイン】3種類の特徴、メリット・デメリットまとめ

畳のデザインは、和室全体の雰囲気を大きく左右します。縁(へり)の有無や敷き方でも、空間のイメージは大きく変わるでしょう。ここでは、代表的な3つのデザインの特徴とメリット・デメリットをご紹介します。

 

1)縁あり畳

縁あり畳は、長辺側に「畳縁(たたみべり)」と呼ばれる布製の縁が縫いつけられている、伝統的なデザインです。

 

畳縁は、畳表の角を補強して耐久性を高めるとともに、色柄で部屋の雰囲気を演出する装飾的な意味合いもあります。無地のものから伝統的な紋様を施したもの、現代的なデザインのものまで多岐にわたるため、インテリアの一部としてこだわって選ぶのもおすすめです。

 

2)縁なし畳(琉球畳)

一方、縁のない畳もあります。多くは半畳サイズの正方形で作られており、畳の目の方向を交互に変えて敷く「市松敷き」にすると、和モダンでおしゃれな雰囲気を演出できます。縁がなくスッキリとしたデザインは、洋風のインテリアとの相性も良く、近年人気の小上がり和室にもおすすめです。

 

半畳サイズ・正方形の縁なし畳のうち、「七島(しちとう)イ草」という独自の材料を使って作られるものを「琉球畳」と呼びます。しかし、現在では、単に半畳サイズの縁なし畳のことを指して、琉球畳と呼ぶケースが多くなっています。

 

3)床の間畳

床の間畳は、和室の中でも特別な意味合いを持つ「床の間」専用の畳です。床の間は、床から一段上がっており、掛け軸や生け花などを飾るスペースとして、和室の一角に設けられます。

 

床の間畳の縁には、一般的に「紋縁」や無地の「高麗縁」といった、通常よりも格式の高い伝統的なデザインが用いられます。畳表にも上質なものが選ばれることが多く、部屋の格式を高める要素にもなります。

 

【畳表】3種類の特徴、メリット・デメリットまとめ

畳の表面、肌に直接触れる部分が「畳表(たたみおもて)」です。畳は、「畳床(たたみどこ)」と呼ばれる芯材の上に、畳表を被せて作られます。この畳表には伝統的なイ草のほか、和紙や樹脂といった素材も使用されます。ここでは、3種類の畳表それぞれの特徴をご紹介しましょう。

1)イ草畳

イ草畳は、天然のイ草を丁寧に織り上げて作られた、古来より日本で親しまれてきた畳表です。イ草特有のすがすがしい香りは多くの人に好まれ、リラックス効果があるといわれます。また、イ草内部は多くの穴が空いたスポンジのような構造になっており、クッション性があるため、お子様が走り回ったり転んだりしても安心です。

 

さらに、湿度が高いときには、スポンジの穴にあたる部分で湿気を吸収。乾燥時には、含んでいる湿気を放出するので、空間を一定の湿度に保つ調湿機能も期待できます。

 

一方で、イ草畳は天然素材のため、状態が変化しやすい点には注意が必要です。ジメジメした環境で放置すると、ダニやカビの温床になる恐れがあるため、こまめな換気や清掃が欠かせません。加えて、日焼けによる変色が起こりやすい点や、摩耗によってささくれが生じやすい点などもデメリットに挙げられます。

 

2)和紙畳

和紙畳は、細長く切った和紙を編み、表面に樹脂コーティングを施した畳表です。イ草畳のようなすがすがしい香りや特有の質感はありませんが、イ草畳に比べて耐久性に優れており、日焼けや変色に強いのが特長です。樹脂コーティングにより、水分をこぼしても染み込みにくく、ダニやカビの発生も抑えられるため、イ草畳よりお手入れしやすいのもメリットです。色のバリエーションも豊富なので、インテリアに合わせて自由なコーディネートを楽しめます。

 

3)樹脂畳

樹脂畳は、ポリプロピレンなどの耐久性の高い樹脂素材で作られた畳表です。最大のメリットは、その圧倒的な耐久性。水分をほとんど吸収しないため、飲み物などをこぼしてもシミになりにくく、サッと拭き取るだけでお手入れも簡単です。もちろん変色やキズもつきにくいため、長期間きれいに使い続けられます。

そのうえ、ダニやカビが繁殖しにくく、アレルギーの心配もほとんどありません。カラーや織り方のバリエーションも豊富で、空間を自由にコーディネートできます。ただし、イ草のような自然の風合いや香りを楽しめない点や、水分を吸収しないために夏場や梅雨時期のベタつきが気になりやすい点などには、注意が必要です。

 

【畳サイズ】京間・中京間・江戸間などの特徴まとめ

1枚の大きさは全国で統一されていません。「京間」「中京間」「江戸間」「団地間」などが代表的で、地域や建物によって1畳のサイズが異なります。

 

そのため、例えば同じ「6畳」の部屋でも、どのサイズを基準としているかによって、部屋全体の実際の面積が変わってきます。和室リフォームを検討する際は、単に畳数だけで広さを判断するのではなく、採用している畳サイズを確認しておきましょう。

 

主な畳サイズとその一般的な特徴は、以下の表のとおりです。

種類

主な採用地域、建物

1畳のサイズ

京間(本間)

関西、中四国、九州

95.5cm×191cm

中京間

中京、東北・北陸の一部

91cm×182cm

江戸間

関東、東北の一部、北海道

88cm×176cm

団地間

団地、マンション

85cm×170cm

 

近鉄のリフォーム「ニューイング」の営業エリアである関西は、最も大きい京間が基本です。ただし、団地やマンションなどの集合住宅を中心に、江戸間や団地間を採用しているケースもあるので注意しましょう。

 

【畳床】3種類の特徴、メリット・デメリットまとめ

畳の踏み心地や耐久性、断熱性、防音性といった機能は、芯材である「畳床(たたみどこ)」で決まります。その素材や構造によって、畳全体の性能や寿命が大きく変わってくるのです。ここでは、代表的な「わら床」「建材床」「サンドイッチ床」の3種類の特徴を解説します。

 

1)わら床

わら床は、収穫後の稲わらを乾燥させ、何層にも重ねて作られる伝統的な畳床です。畳と聞いて多くの方が想像するであろう、クッション性の高いやわらかな踏み心地と、わらならではの自然な香りが特長。稲わらの性質により、高い断熱効果や保温効果も期待できます。

 

しかし、湿気が多い環境ではダニやカビが発生しやすいという弱点もあります。湿気がこもらないよう、適切に換気したり、定期的に畳を干したりといったお手入れが必要です。

 

2)建材床

建材床は、木材チップを圧縮したインシュレーションボードや、ポリスチレンフォームなどの人工材から作られる畳床です。素材の性質上、断熱性や防音性に優れ、ダニやカビの発生も抑えられます。わら床に比べ安価かつ軽量で扱いやすいことから、近年のマンションや新築住宅で用いられる畳床は、建材床が主流です。

 

ただし、わら床に比べると、耐久性やクッション性は劣ります。

 

3)サンドイッチ床

サンドイッチ床は、わら床の間に建材床をはさみ込んだ、ハイブリッド構造の畳床です。伝統的なわら床のクッション性や自然由来の香りといった長所と、建材床の軽量性、断熱性、防ダニ性などの長所を併せ持っています。

 

価格を抑えながら、わら床に似た踏み心地を実現できるものの、耐久性はわら床に及びません。

 

【畳のリフォーム方法】3種類の特徴まとめ

畳は経年劣化するため、定期的にメンテナンスを行う必要があります。ここでは、「裏返し」「表替え」「新調」の3種類について、詳しい方法や実施頻度の目安などを解説していきます。

 

1)裏返し

裏返しは、使用中の畳表を一度畳床から剥がし、畳表の裏表を入れ替える方法です。縁のある畳の畳表は通常両面使うことができるため、傷みの少ない裏面を表側にすれば、見た目は十分に美しくなります。

 

裏返しは、畳表や畳床自体を交換するわけではないので、3つの方法の中で最も費用や手間を抑えられます。使用開始から5年程度で実施するのが目安ですが、畳表の傷みが裏面まで進行する前に行うのが効果的です。

 

2)表替え

表替えは、畳床や畳縁をそのまま再利用し、畳表のみを新品に交換して張り替える方法です。畳表が新品になるため、見た目も機能性も新品に近い状態に生まれ変わります。新調に比べれば費用も手頃です。

 

縁あり畳の場合、裏返し後5年程度経過したタイミングで実施するのが一般的。畳表の汚れや傷みが目立つ場合も、表替えを検討するとよいでしょう。表替え実施後、さらに裏返しをすれば、もう10年使い続けることができます。

 

3)新調

大きなへこみが見られたり、歩くたびにギシギシと音が鳴ったりするなど、畳そのものの劣化が目立つ場合、畳全体を新品に交換する新調を行います。カビやダニがひどく、根本的な対策が必要な場合も新調するのがおすすめです。

 

3つの方法の中で最も費用がかかるものの、踏み心地から機能性まですべてが一新されます。畳床の一般的な寿命は10年~20年程度といわれますが、適切にお手入れすれば4050年使い続けることも可能です。

 

和室リフォームで畳を選ぶ際に意識したい4つのポイント

ここまで、5つの面から畳の種類と特徴を紹介してきました。最後に、和室リフォームの畳選びで意識したい4つのポイントを解説します。

 

1)デザインやインテリアで選ぶ

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畳表の色や質感、縁のデザインで部屋の印象は大きく変わります。リフォーム後は伝統的な和室にするのか、和モダンな空間にするのかなど、部屋全体の理想のイメージを明確にしたうえで、それに合う畳を選びましょう。

 

例えば、リビングとひと続きになっている和室であれば、空間としての一体感や連続性を持たせるため、縁なし畳を選ぶのがおすすめです。小上がり和室を設ける場合も、縁なし畳を採用することでスタイリッシュな雰囲気を演出できます。

 

2)求める機能性で選ぶ

どのような機能性を求めるかによっても、選ぶべき畳の種類は変わってきます。例えば、小さなお子様やペットがいるご家庭で、耐久性や汚れにくさを重視するなら、和紙畳や樹脂畳を採用するのがおすすめ。階下への足音の響きにくさや転んだときの安全性を重視するなら、クッション性の高いイ草畳が向いているかもしれません。

 

また、アレルギー体質の方がいるご家庭では、ダニやカビが発生しにくい畳表と畳床を選ぶのがよいでしょう。このように、ライフスタイルを考慮し、求める機能に沿った畳を選択しましょう。

 

3)メンテナンスの手間や頻度で選ぶ

畳を美しく衛生的に使い続けるには、日頃のお手入れや定期的なメンテナンスが欠かせません。耐久性の高さやメンテナンスのしやすさも考慮して、畳を選ぶようにしましょう。

 

また畳表の種類によって、裏返しや表替えの推奨頻度も異なります。日頃のお手入れに時間をかけられない方や、将来のメンテナンス頻度を減らしたい方は、水に強い和紙畳や樹脂畳を選ぶとよいでしょう。

 

4)費用や予算から考える

畳表や畳床の種類、縁の有無、グレードなどによって、畳リフォームの費用は大きく変わります。まずはリフォームの予算を明確にし、その範囲内で満足度の高い畳を選ぶことが大切です。

 

畳表は素材のグレードによって費用が大きく異なり、中国産のイ草を使用した畳は安価な傾向にあります。畳床に関しては、わら床より建材床・サンドイッチ床のほうが費用を安く抑えられるでしょう。しかし、たとえ初期費用が安くても、張り替えやリフォームの頻度が高いようだと長期的なコストがかさむ可能性も。購入時の価格だけでなく、将来のメンテナンスにかかる費用も含め、総合的に判断したいところです。

 

リフォームにおける畳の種類選びは近鉄のリフォーム「ニューイング」へ!

近年は、リビングの一角に畳コーナーを設ける住宅が増えるなど、畳の良さが見直されています。お住まいをリフォームする際は、ライフスタイルや空間の使い方をイメージし、適切な種類の畳を選びましょう。

 

近鉄のリフォーム「ニューイング」では、畳コーナーを取り入れたリフォームや和室のリフォームも多数手がけてきました。お客様のライフスタイルやご要望を丁寧にヒアリングしたうえで、最適な畳選びをお手伝いいたしします。

 

快適で過ごしやすい和の空間づくりは、ぜひ「ニューイング」へご相談ください。各店舗へのお電話またはホームページのご相談窓口よりご連絡をお待ちしています。

 

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