【徹底比較】床材の種類と特徴|後悔しない選び方と価格目安を解説

住まいの雰囲気や快適性、そして日々のお手入れのしやすさまで左右する「床材」。リフォームや新築を検討する際、「どの床材を選べばいい?」と悩む方は少なくありません。

 

この記事では、主要な床材の種類や特徴、それぞれのメリット・デメリットを徹底的に比較し、お部屋にぴったりの床材選びのポイントや価格目安、リフォーム費用について分かりやすく解説します。「床材選びで後悔したくない」とお考えの方は、ぜひ参考にしてください。

 

主な床材の種類と特徴

床材にはさまざま種類があり、素材によって特性が異なります。ここでは、住宅でよく使われる床材の特徴、選ばれる理由、注意点などを解説します。

 

無垢フローリング

無垢フローリングは、天然木をそのまま一枚板に加工した贅沢な床材です。木が持つぬくもりや香り、経年変化による味わいが大きな魅力で、自然素材ならではの調湿性や断熱性も持ち合わせています。「あたたかみのある上質な空間をつくりたい」と考える方に最適な床材といえるでしょう。足ざわりが心地よく、思わず裸足で過ごしたくなる床材です。

 

ただし、水や傷には弱いため、シミや凹みが付きやすい点には注意が必要です。また、室内の温湿度の変化によって反りや収縮が生じる可能性もあります。施工後は定期的なワックスがけなどのメンテナンスも必要になります。

 

複合(複層)フローリング

  

複合(複層)フローリングは、合板などの基材の表面に本物の木や特殊シートを貼り合わせた床材です。表面仕上げには、主に「挽き板」「突き板」「化粧シート」の3種類があり、それぞれ特徴や価格帯が異なります。

 

・挽き板

23mm程度の厚みの天然木を貼ったもの。無垢材に近い質感や風合いが楽しめます。比較的変形しにくい点が特徴。無垢フローリングと同様のお手入れが必要になります。

 

・突き板

0.30.6mmほどの薄い木材を貼ったもの。天然木の見た目を持ちながら、無垢材や挽き板フローリングに比べてリーズナブルです。ただし木材本来の重厚感には劣り、傷がついても修復しにくい側面があります。

 

・化粧シート

樹脂や紙に木目などの柄を印刷したもの。色柄やデザインが豊富で、お手入れも簡単です。木目調フローリングの中では最も安価ですが、無垢材を使用したものに比べると見た目がやや安っぽく、グレードによっては耐久性が低い点に注意が必要です。

 

クッションフロア

  

クッションフロアは、ポリ塩化ビニルでできたシート状の床材です。水や汚れに強く、クッション性があるため足腰への負担を軽減できるのが特徴です。価格がリーズナブルで、デザインは木目調やタイル調など豊富に選べます。キッチンや洗面所、トイレなどの水回りに適しており、お手入れも簡単に済ませられます。

 

ただし、重い家具の跡が残りやすく、高級感を求める場合にはやや物足りなさを感じることもあるでしょう。

 

フロアタイル(塩ビタイル)

フロアタイル(塩ビタイル)は、塩ビ樹脂で作られたタイル型の床材です。天然木や石材のようなリアルな質感と、高い耐久性・耐水性を兼ね備えています。汚れや傷もつきにくく、1枚単位で貼り替えができるため、部分補修がしやすい点も人気です。

 

玄関や廊下、水回りなど幅広い空間で使える一方、素材が硬めであるため、足ざわりが冷たく感じられることも。また振動や音を伝えやすいため、頻繁に歩く場所や防音性を重視する場合には不向きです。

 

長尺シート(防滑性ビニル床シート)

長尺シートは、クッションフロアと同じ、ポリ塩化ビニルでできた長いシート状の床材で、耐久性や防滑性が高く、継ぎ目が少なく掃除がしやすいというメリットがあります。店舗や公共施設、マンションの共用廊下・階段などで採用されるのが一般的ですが、住宅でも機能性を重視する場所(水回りやペットがいる部屋、介護対応の部屋など)では選択肢の一つになります。

 

ただし施工には専門技術が不可欠で、住宅のような小面積の場合は施工費が割高になる可能性がある点には注意が必要です。

 

畳は日本の伝統的な床材で、その独特の香りや柔らかな踏み心地が特徴です。湿気を吸ったり吐いたりする調湿効果があるため、夏はさらりと涼しく、冬はほんのり暖かく感じられるのが魅力です。

最近では、昔ながらの天然イ草だけでなく、耐久性や防汚性に優れた樹脂製や和紙製の畳表も普及してきました。これらはダニやカビが発生しにくく、モダンなデザインの製品も増えているため、小さなお子様やペットのいる家庭でも安心して取り入れられています。

 

ただし、畳表は柔らかくデリケートなため、重い家具やキャスター付きのイスや家具などを置くと凹みや傷が付きやすいというデメリットがあります。また、イ草を使った畳を選ぶ場合は、日焼けによる変色や、ダニ・カビの発生に注意が必要です。

 

カーペット

カーペットは、ふんわりとした踏み心地と高い防音性が特徴の床材です。足元からぬくもりが感じられるため、寝室や子ども部屋、リビングの一部など、くつろぎたいスペースに最適です。転倒時の怪我や冬場の冷えを防ぐ効果もあるため、特に小さなお子様や高齢の方がいる家庭におすすめできます。

 

素材や毛足の長さ、デザインに加え、抗菌・防ダニ・撥水などの機能を持つものまで、種類が豊富なため、用途や好みに合わせて選べます。

ただしホコリやゴミがたまりやすいため、こまめな掃除機掛けや定期的なクリーニングが欠かせません。

 

タイル・石材

タイルや石材は、耐久性と耐水性に優れた高級感のある床材です。汚れに強いため掃除がしやすく、デザインや色柄のバリエーションも豊富です。そのため、玄関や土間はもちろん、キッチンや浴室など、空間を上質で美しく演出したい場所に最適です。

 

デメリットとしては、素材が硬いため、長時間立っていると足腰に負担がかかりやすいこと、冬場に足元の冷えを感じやすいことが挙げられます。また、材料費・施工費が比較的高めになる傾向があります。特に石材は、万が一割れが生じても、まったく同じ部材が手に入りにくい場合があるので、扱いには注意が必要です。

 

後悔しないための床材選び比較ポイント

住まいの床材を選ぶ際は、見た目の美しさだけでなく、実際の使い心地や機能性、メンテナンス性も重視しましょう。ここでは、床材選びで注目すべきポイントを分かりやすく紹介します。

 

見た目が似ている床材(フローリング・クッションフロア・フロアタイル)の選び方

フローリング、クッションフロア、フロアタイルは見た目が似ていますが、それぞれ特徴や設置に適した空間が異なります。選ぶ際のポイントは以下の通りです。

 

・フローリング

芯材や表面に本物の木が使われているフローリングは、木ならではのナチュラルな質感と丈夫さが魅力の床材です。クッションフロアやフロアタイルに比べると価格はやや高めですが、どんなインテリアとも調和もしやすく、長期間の使用に耐えうる耐久性も持つため、あらゆる空間に適した床材といえるでしょう。

 

・クッションフロア

柔らかい素材で足腰への負担が少ないクッションフロアは、立ち仕事が多いキッチンや洗面所といった水回りに適しています。水や汚れにも強く、日々のお手入れがしやすいのも大きなメリットです。

3つの床材の中では最も手頃な価格で、施工も簡単。さらにデザインのバリエーションが豊富なため、気軽に模様替えをしたい方や、部屋ごとに雰囲気を変えたい場合におすすめの床材です。

 

・フロアタイル

木目や石目の質感をリアルに再現したフロアタイルは、お手入れしやすく、高い耐久性を持つ点が特徴です。価格はフローリングとクッションフロアの中間くらいですが、部分的な貼り替えができるためメンテナンス費用は抑えやすいでしょう。

汚れが気になる水回り、耐久性重視の玄関、重い家具を置くスペースなどにおすすめです。

 

機能性(耐久性・耐水性・防音性・断熱性など)

床材によって、耐久性、耐水性、防音性、断熱性といった機能性は大きく異なります。例えば、無垢フローリングは経年変化を楽しめる魅力がありますが、水や傷にはやや弱いため、ペットや小さなお子様がいる家庭には不向きで、複合フローリングやフロアタイルのほうが安心できる場合もあります。また、マンションの上階にお住まいの方や音漏れが気になる場合は、防音性の高いカーペットや専用の防音フローリングが適しているでしょう。

 

ご自身のライフスタイルや家族構成、その場所の使用頻度に合わせて、どの機能を重視するかを明確にすると、ぴったりの床材を選びやすくなります。

 

メンテナンス性・お手入れのしやすさ

日々の掃除やメンテナンスのしやすさも、床材選びで見逃せないポイントです。クッションフロアやフロアタイルは、汚れがついてもサッと拭き掃除ができるため、忙しい家庭やペットと暮らす住まい、汚れやすい水回りに特におすすめです。一方、カーペットや畳は定期的な掃除機かけはもちろん、時にはプロによるメンテナンスが必要になる場合もあります。

 

住まい全体を同じ床材で統一するのではなく、空間ごとに最適な床材を考えて選ぶと、日々の手入れがしやすくなり、後悔のない仕上がりとなるでしょう。

 

部屋・場所別のおすすめ床材

ここでは、場所別におすすめの床材とその理由について解説します。

 

リビング・ダイニング

ご家族が集まってくつろぐリビングや、食事を楽しむダイニングには、デザイン性や快適性を備えたフローリングやカーペットがおすすめです。無垢フローリングは素足で過ごすのに心地よく、高級感も演出できます。しかし、価格が高くお手入れの手間がかかるため、インテリアのテイストに幅広く合わせたい場合や、より手軽さを求めるなら、無垢材にはない豊富な色柄を選べる複合フローリングが最適です。防音性やあたたかみを重視する場合はカーペットも選択肢になります。

 

リビング・ダイニングの一部に畳を取り入れ「畳コーナー」を設けると、来客時の臨時スペースやお子様の遊び場としても活用でき、フレキシブルなLDKをつくれるでしょう。

 

寝室・子ども部屋

寝室や子ども部屋には、フローリングやカーペットが向いています。フローリングは掃除がしやすく、ラグやマットを組み合わせることで季節ごとに模様替えできるのがメリットです。カーペットは防音性や保温性が高いため、特にお子様や高齢の方が過ごす部屋にぴったりでしょう。

 

また、布団やマットレスを敷いて寝る習慣がある場合は、畳もおすすめです。畳の調湿作用により長時間布団を敷いていても湿気がこもりにくく、快適な環境を保てます。

 

キッチン・洗面所・トイレなど水回り

水回りの床材は、水や汚れに強いことが第一条件となります。クッションフロアは防水性・防汚性が高く、油はねや水滴もサッと拭き取れるため、キッチンや洗面所、トイレに最適です。フロアタイルはデザイン性と耐久性を兼ね備えており、おしゃれな雰囲気を演出したい方におすすめです。

 

タイルも水に強い床材ですが、冬場の冷たさが気になる場合があります。床暖房と組み合わせて採用するなど、快適性にも配慮しましょう。

 

玄関・土間

玄関は家全体の印象を左右するため、機能性に加え、デザインにもこだわりたいスペースです。玄関ホールから居室に続く床には、タイルやフローリングなどを選ぶと、上質な雰囲気をつくれるでしょう。

 

また、土間部分は土足での使用が前提となるため、耐摩耗性や耐水性に優れたタイルや石材、フロアタイルが適しています。近年は、独特の風合いを出せるモルタル仕上げも人気です。

 

その他のスペース(収納、廊下など)

収納スペースや廊下には、コストパフォーマンスと耐久性を重視した床材が適しています。一般的には複合フローリングが多く採用されます。調湿性が重視されるクローゼットや押し入れなどは、無垢材や合板(ベニヤ板)が使われるケースも少なくありません。廊下は家族の行き来が多い場所のため、摩耗に強いタイプを選ぶと美しい状態が長持ちするでしょう。

 

床材の費用相場と考慮すべきコスト

ここでは、床材ごとのおおよその費用相場と、リフォーム時に考慮すべきポイントをまとめます。

 

種類別の価格目安(費用相場)

床材の種類

価格目安

備考

無垢フローリング

5,00025,000円以上/

木の種類やグレード、仕上げによって、さらに高額になる場合あり

複合フローリング

3,50015,000/

「挽き板」が最も高価で、次に「突き板」、最も安価なのが「化粧シート」

クッションフロア

2,5004,500/

リーズナブルで工事期間も短い

フロアタイル

3,500~10,000円/

リアルな質感を求める場合は高額になることも

長尺シート

3,500~10,000円/

施設向け床材のため、小規模な住宅では割高になる可能性あり

8,000~20,000/

素材やデザインだけでなく、新調か表替え(畳表のみ交換)かで価格が異なる

カーペット

4,000~20,000/

素材や毛足の長さで価格に幅がある

タイル・石材

10,000~20,000円以上/

種類により価格の幅が広く、施工費も高め

 

※上記はあくまで目安です。実際の費用は商品グレードやお部屋の広さ、下地の状態、施工方法によって変動します。

 

リフォームの場合の費用(張り替え・重ね貼りの費用)

床リフォーム(主にフローリングのリフォーム)には「張り替え」と「重ね貼り(上張り)」の2つの方法があります。張り替えは古い床材をすべて撤去し、下地の補修や交換を行ったうえで新しい床材を施工する方法です。劣化が激しい場合や下地からきれいにしたいときに最適です。これに対し、重ね貼りは既存の床材の上から新しい床材を施工する方法で、短期間・低コストで仕上げたい場合におすすめです。

 

費用相場は、張り替えが1㎡あたり約15,00025,000円、重ね貼りが約8,00015,000円で、重ね貼りの方がリーズナブルです。ただし、床の状態や下地の劣化状況によって適した方法が異なるため、まずは現地調査を依頼し、リフォーム会社と相談して決定しましょう。

 

理想の床材探しなら「ニューイング」へご相談を!

お住まいの床材は、何を選ぶかによって空間の雰囲気はもちろん、日々の使い心地やお手入れのしやすさが大きく変わってきます。それぞれの素材が持つ特徴やメリット・デメリットをしっかり理解し、ご家族のライフスタイルや好み、将来的なメンテナンスまで見据えたうえで選択することをおすすめします。

 

近鉄のリフォーム「ニューイング」は、大阪、奈良、三重を中心に、豊富な実績を持つ近鉄グループのリフォーム専門ブランドです。住宅全般に精通したスタッフが、最適な床材選びから施工、そしてアフターサービスまでトータルでサポートいたします。お客様のご希望やお困りごとをじっくりとおうかがいし、理想の住まいづくりに向けた最適な提案を行います。

 

リフォームに関するご質問やお見積もり、補助金制度についてのご相談なども随時受け付けておりますので、各店舗へのお電話や、ホームページのお問い合わせフォームからお気軽にご連絡ください。

 

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■ 近鉄のリフォーム「ニューイング」

 

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